⚾️プロ野球⚾️+💪肩学会💪⇒⚾️大谷選手肩手術💪
2024.11.11
ども、きたかた院長です👨⚕️
油断すると院長ブログの頻度が減ってしまうので、取り戻すべく連射します🔫🔫
今年からなぜかプロ野球にハマり始めた三男と、夏から秋にかけて毎週末のようにキャッチボールしてきたんですが…、
雪が積もっても、続いています👇😆
ところで、
ちょっと時間経っちゃいましたが、我らが北海道唯一の球団FがBIG BOSS監督就任から3年目にして、tついに、リーグ2位でCSへ進出しましたね❗️
ファイナルステージ進出が決めるロッテとのCS3戦目に、かろうじて入手したチケットを握りしめて(QRコードなので握っていたのは携帯ですが😅)妻子を連れて行ってきました😤
でもね、
座席チケットは売り切れで入場券しか買えずに立ち見だったんですよね…👪
球場着いた時点で観やすい場所は慣れたファン達に占拠されて、球場を一周してもグランドを見渡せる場所は一切なし😢
私はまだ前の人の頭越しか隙間から覗けるんですけど、まだ背の低いムスコはほぼ何も見えず、モニターでしか試合を追えない…📺
観戦場所を求めて歩き回れど、ただ疲れるだけで試合はろくに見えず😭
これじゃ「家のテレビの方が観やすいやんけ」と、まだ4回途中で諦めて帰宅することに…🏠🚙👪🏟️
試合結果はですね…、
勝ちましたよ😳
しかも劇的に、ファイナル進出を決めました👏
感動しました🥹(自宅でね)
前日の万波のホームランも淺間のサヨナラヒットも感動しました😭(自宅でね)
昨シーズンまでほぼ関心がなかった妻と子が突然ファンになって、今シーズン結局合計4試合を観に行ったんですが、気づけばなんと我々が観戦に行った日は全勝してますがな❗️❓😆
勝率10割✌️ ファンの鏡ですな🥸
ファイナルではソフトバンク🦅相手に歯が立たず、残念ながら日本シリーズ進出は叶いませんでしたが…😢 でも、とってもワクワクさせてもらいました🙇♀️🙇🙇♂️
(なんか、このワクワクのおかげで監督も来シーズン続投を決めてくれた気がする😊)
で、日本シリーズでは、Fを倒したソフトバンクがDeNA相手に惜敗してしまったワケですが…。
(ワタクシ、肩学会参加でバタバタしており全く試合観戦できませんでした😢)
それにしても、DeNAは1998年以来、26年ぶりの日本シリーズ優勝🎊って…、
前回優勝は、『大洋ホエールズ』の頃❗️❓と思ってしまう、完全に昭和のオッサンなワタクシですが、
よくよく調べてみると、その当時は「横浜ベイスターズ」で、横浜大洋ホエールズは1992年までだったんですと。勉強になります📚
それから、
例のアレです、あれ🖐️
「日本肩学会学会」❗️❗️in 京都どすえ⛩️
前回ブログで報告されていましたが…、
リハビリ1号が3年連続で口演発表と奮闘している中で、
ワタクシ、
(1年目)欧州渡航からの帰路で機上のヒト😴🛩️
(2年目)早朝ラン🏃♂️後にホテルで優雅に朝食を頂いていたら、あ、発表時間過ぎてる😨
というのっぴきならない事情で発表を傍聴できませんでした😵
3年目の今回、
万難を排して保護者として参観しないとさすがに気まずい、という、
この上ない重積を担っての学会参加となりました。自分の発表など二の次です🙄
しかも、リハ1号の発表が2日目早朝のセッションで、この上なく親泣かせです。
(要は、前夜に盛り上がり過ぎるな❗️🍻🙅♂️ということ。ぴどい🥹)
ということで、ちゃんと参加しましたよ、というエビデンスを🥳
というわけで、かなり時間に余裕を持って、という心意気ながら結局ギリギリになりつつも、
つ、い、に、
リハビリ1号の発表の場に立ち会うことができました❗️👍
ふぅ😮💨
ちゃんと聴衆に顔を向けて、堂々と発表・質疑応答していました👏👏👏👏
来年も頑張ってねー👍
その後、一応私も発表をこなしてきました👇
肩関節外科手術に全般の最近の傾向に関する私見を述べさせてもらうと…、
代表的な、関節鏡手術(腱板、脱臼)も人工関節手術(CTA、OA、骨折)も、手術手技的にはだいぶ成熟している様相であり、(まだ発展の余地はあるものの)それは大変喜ばしいことです。
ただその一方で、「これぞ最先端」と呼べる手術はもうなかなか登場しない、という現実を受け入れることも必要な気がします。そんなことではイノベーションは生まれない、と言われればそうかも知れないですが、社会情勢に目を向けずに猛進した末路に何があるのか、少しは想像して軌道修正することも私は重要だと考えます。
発言がややネガティブですね…😅
でも、得てして皆が同じ方向に向きがちな学会では、いつのまにか本来の目的を見失ってしまっていることが往々にしてあります。「本来の目的」は、本当に困っている患者を助けること、のはずです。
さておき、
肩学会では「反復性肩関節脱臼」(要するに肩が外れて困る人)に対する手術のセッションが必ずあり、そこで手術手技や治療成績や予後不良(再脱臼)因子に関して議論されています。
かなりざっくり言ってしまえば、
<日本>職人気質で、同じ手術でも丁寧に適切な処置をすれば再脱臼率は下げられる、と。
<米国>ビッグデータから成績不良因子を見つけ、システマティックに分類して手術手技を選ぶ。
<欧州(てかフランス)>細かいことは言わず二度と外れない肩を作ってしまえばいい、と。
各々がそんな感じのスタンスで、お約束の議論を繰り広げる感じ。
だいたいお約束通りで今さら感は否めない感じでしたが、中で特に記憶に残ったのが、米国医師の話。
過去のデータから術後にまた脱臼しやすいのは術前2回以上外れていた人だから、
(あくまでhigh demand athletesを対象とした話でしたが)1回脱臼した時点で手術した方がいい、と考えているそう。端的に言えば「一度外れたら手術適応」と。
膝の前十字靭帯(ACL)断裂に関しても、以前から同様の議論があります。
断裂した状態のまま過ごすと半月板や軟骨が傷んでしまい、その変化は不可逆的なので、下手に待って膝のぐらつきが問題になることを確認してから手術をするのでなく、ACLが切れた時点で再建術をしてしまおう、という流れ。(違いは、肩は修復できるが、膝のACLは修復でなく他の腱を用いた再建術であること。)
この「肩初回脱臼の時点で手術してしまおう論」に関して、上述のスタンスを踏まえれば分かると思いますが、日本では否定的な意見が多い印象です。
それでも、日本にはだいたい10年くらい遅れて欧米から手術の潮流が入ってくるので、いずれそのような方向に行くのもなー、なんて想像しつつ、でも、手術増えればそれだけ医療費もかかるわけで、医療財政的にはそんな手術積極論はなかなか許容できないだろうなー、なんて思ったり。
とか言ってたら、
学会終了直後に「ドジャース大谷選手の左肩亜脱臼」のニュースが❗️❗️😳
「脱臼」と「亜脱臼」を厳密に区別することはできないのですが、
簡単に言ってしまえば、「脱臼」は外れて自分で戻せないやつで、「亜脱臼」は外れかけたけど自然と戻ったり自分で戻せたりするやつ、という使い分けがされています。
なので、あの左腕を垂れ下げた状態(要は肩が外れたまま)でベンチに戻って行った姿を見る限りは、その後に自然と戻っていれば「亜脱臼」、
トレーナーや医師が整復していたら「脱臼」、
ということになります。
もちろん元は英語なので、dislocation(脱臼)ではなく、subluxation(亜脱臼)という単語が報道に使用されていて、日本でも亜脱臼と報道されたことは想像に難くないところですが、実際に脱臼だったか亜脱臼だったかは不明です。(向こうのニュース記事を調べたら、subluxation以外に、dislocationとかslight dislocationとかpartial dislocationとか、好き勝手な用語が使われていました😆)
脱臼と亜脱臼でその後の運命が大きく変わるというワケでもないのですが、でも、亜脱臼より脱臼の方が、組織の損傷が大きくいことは間違いないです。
損傷する組織の中心は「関節唇」という繊維軟骨の組織で、関節唇には関節包靱帯という肩が外れないためにとっても大事な組織が繋がっており、関節唇が剥がれて受傷前と位置が変わってしまうと、とある角度に腕を持っていった時にその関節包靱帯が適切に緊張しなくなり、結果的に肩がまた外れてしまうかも知れない、というものです。それゆえ、損傷はもちろん軽い方が良いわけで。
今回の受傷は左肩であり、
ピッチャーとしての大谷選手にとっては非利き手(非投球肩)なので、投球に与える影響は右肩よりは軽いとみなされますが、でも影響はゼロではありません。
バッティングに関しても、左打ちでも右打ちでも、もし不安定性が残ってしまうなら少なからず影響はあると思われます。特に、左打ちではテイクバック時の左腕の位置が、肩に不安定性が生じやすい肢位に近いため、そこで痛みや不安感という自覚症状が出てしまうと理想のスイングの妨げになる可能性は十分にあります。
とは言え、
一般的になことを言ってしまえば(大谷選手の怪我を語るのに一般論は無意味ではありますが)、
10-20代で初回脱臼をすると、その半数以上、というか「ほとんどみんな」また外れます。外れない人の方が圧倒的に少ないのです。でも、30代以上になるとその確率が徐々に下がっていくことが知られており、40代以上だとまた外れる人はあんまりいません。
(文献により数値にばらつきはあるものの、再脱臼率は、初回脱臼が10代で90%、40代以上で10%という開きがあります。)
これを踏まえれば、日本での一般診療において、30歳男性が初回脱臼をしたと受診された際にいきなり手術を勧めることは稀です。というか、普通は勧めません。
でもこれはあくまで日本の話、かつ、患者さんはメジャーリーガーでないことを前提とした場合です。
そんな背景の中、
「ワールドシリーズの残り試合、どうすんだろ?普通なら出場させないよな…。」
「不安定性が残ったら投球も打撃も支障きたすかも。でもいきなり手術はないよな…。」
なんて、肩専門をカタるきたかた院長は、勝手に妄想していたワケなんですよ。
そしたら、
残り試合は出るわ、いきなり手術も受けるわ、で、予想は大ハズレ😱
わしゃ、もう引退かな…👴
まあ確かに、言われてみれば、
もしワールドシリーズ終わり次第、手術で修復することを前提に考えていたら、
「別に残り試合に出てそこで多少何かダメージが加わろうが、どうせ手術するならあまり予後に影響するわけじゃないし」
「むしろワールドシリーズ優勝の時に大谷が試合に出ていないことによる、商業的なマイナス面の方がリスクが高いし、万が一、不安定性が残って来シーズンのプレーに支障が出たら目も当てられない」
という判断もあり得るかも。
これは、いかにも米国的な極めて冷静で合理的な判断なわけで、
ワタシの妄想が「初回脱臼に対して手術はしない」って決めつけに基づいていて、
心情的にも「手術するリスク」を優先して「手術しないリスク」をちゃんと冷静に吟味していない、
という事実に気付かされました😢
やっぱ引退かな…😓
ま、どっちが100%正解ってハナシではないですし、
もし例え同じ状況が生じて判断を迫られても、自分ならやっぱ手術は選ばないなー🙅
と思うけど😅(おい!)
今回手術をしたことによる術後リスクと言えば、
・また外れたら悲しい(肩学会での米国医師が言う通り、初回脱臼で手術すると再脱臼率はかなり低い)
・肩関節の可動域が術前よりも少しでも悪くなってしまうと、パフォーマンスに影響が出るかも
といったことくらいかと。
ま、きっと大丈夫です🙆♂️
個人的には、いつ復帰させるかが興味津々なところ。
めずらしく、肩をアツく語ってしまった…🫣 お恥ずかすぃ。
あまりにタイムリーだったもので🖐️
と、いうことで、
ドジャース顧問でオオタニさんの左肩を手術したDr. Neal ElAttracheと判断が異なったことなど一切気にすることなく、懲りずに肩の診療を続けます。
とりあえず、ワタシが同じ手術を予定する時には、
患者さんに「大谷と同じ手術だよ〜」と説明するようにします😄
分かりやすくてよいかも👍
じゃ、またねー👋👋