BLOG きたかたブログ

肩に過酷なコンブ漁

2021.08.11

こんばんは❗️きたかた院長です✋

恒例の芝の報告をしたいところですが、先週末は家族と少しお出かけしたので自宅に帰っておらず、庭の状況がわかりません😅

ですが、とっても貴重な体験をしたので報告を📣

子供たちが夏休みということもあり、とある地方まで足を伸ばして家族で訪れたのですが、その際に漁師の患者さんに会いに行きました。

ちょっと図々しいかなーと思いつつも、外来診察時に「遊びに行っていい?」と聞いたら二つ返事でOKしてくれていたので、連絡を取ってお邪魔しました。しかも当日に…すいません🙇‍♂️

この時期、コンブ漁真っ盛り。

きたかた院長、実は前々からコンブ漁がどんなものなのか興味津々で、コンブ漁師の患者さんに診察室でしょっちゅう聞いていました。漁期はいつなのか?どうやって採るのか?浜での作業はどんなことをするのか?などなど。大きな声で言えませんが、診察そっちのけで🙅‍♂️ 患者さんも結構よろこんで説明してくれるしー、いいかなーって。(もちろんちゃんと診察もしてます。。。)

というのも、釧路で肩の診療をしていると、腱板断裂で治療が必要な患者さんの中でコンブ漁師さんの割合がとにかく多いんです。

診察室でのお決まりの会話。

「仕事は?」

「漁師」

「何採ってんの?」

「こんぶ」

です。

もし手術をするとなると、冬⛄️

秋に漁期が終わるとすぐに手術をして、なんとか来春の漁解禁に間に合わせる。

(腱板手術の後、半年は力仕事を回避する必要があるんです。)

プロスポーツ選手さながら。

もちろんできる限り協力するわけですが、やはり肩関節外科医としては、知っておきたいことがあります。

① コンブ漁師はなんでそんなに皆んな肩を傷めるのか?

② 復帰したらどれくらい負担がかかるのか?

要するに、

いったいどんな作業をしているの?

もちろんインターネットである程度は調べられますが、やっぱり「百聞は一見にしかず」です。

というわけで、

ここまでが、忙しい漁師さんに時間を割いてもらったきたかた院長の全力の言い訳です。

で、ですね、

boysとともに漁船に乗せてもらっちゃいました❗️😳

霧が出ているのもあったんですが、岸が見えなくなるくらい結構沖の方まで(あくまで素人の感想です)。

子供らのために行きは揺れないようにゆっくり。帰りはちょっとビビるくらいのスピードで。

酔ってしまわないか少し心配でしたが、実際のところ、せがれどもはとっても楽しんでおりました🙏

最初は緊張気味でしがみついておりました。

で、コンブ。

👇こんな原始的な棹(さお)を使っているそうです。木の棒の先端に金属のカギがL字に取り付けられています。

写真のものでおそらく5mくらい。これでも短い方なのだとか…。

このご時世、どう考えてももっと機械化できそうなものですが、コンブを傷めないよう、再生産につながるよう、あえてこのような伝統的な器具を使って手作業で漁を行なっているようです。

この長いさおを持って先端を海底まで突っ込み、カギの部分でコンブをごっそり引き上げて、あとは手作業で引き抜いて束ねて縛る。この繰り返し。

さおの扱い方をもっと具体的に描写できるとよいのですが、なかなか難しい。

とにかく、自分の身長の何倍もある長さの棒で、海底から重いコンブを引き上げるんです。

肩にも腰にも負担かかりまくり。

いやー、刺激的でした。こりゃ傷めますよ。うん。

なんとか、なんらかの形で、コンブ漁師の方々の腱板断裂・再断裂の予防に寄与できたらいいな、と考えているきたかた院長でした。

短めですが、今回はこの辺で。

みなさん、

お大事にして下さい❗️